2012年3月29日木曜日


丘の上の未来  

         ストーリー 古居利康
            出演 山田キヌヲ

その日の午後、市役所から届いた葉書は、
団地の抽選に当選したことを告げていた。
倍率4倍とか5倍とかで、どうせ当たるわけがない、
と、最初からあきらめ半分で申し込んだ抽選だった。

だけど当たったんだ。
へぇぇ、あんたよく当たったねぇ。
なんだかひとごとみたいにそう思った。

団地、だんち、ダンチ。なんてステキな響きだろう。
私鉄沿線の新しい駅。郊外の丘の上。
真っ白な鉄筋コンクリート、5階建て。
キッチンにはちいさな食堂がついていて、
ベランダだってある。

いつものように、明るいうちに息子と銭湯へ行く。
番台のおばさ� ��に、団地のことをしゃべってしまう。
あっという間に広まるな。
おばさん、町内のスピーカーだから。
でもかまわない。ほんとのことなんだから。

清潔な一番湯はさいしょ少しちくちくするけど、
すぐにほんわりとからだを包み込む。
傾いた陽の光が、高い窓から斜めに射し込んでいる。
天気のいい日の夕方は、東の空に鈍く輝きはじめる
気の早い星が、窓の向こうに見えたりもする。
天国にいちばん近い場所って、もしかしてここ。
だけど、団地はお風呂付きなんだ。
引っ越したら、もう銭湯には来れなくなる。
ちょっと残念・・。

2012年3月26日月曜日


 左のレントゲン写真を見ると、鎖骨の肩峰端と肩甲骨の肩峰との間が、隙間が開いたように見えますが、この隙間には、肩鎖関節の適合性を高める線維性の軟骨(関節円板、関節内線維軟骨板)が存在します。
 肩関節や股関節のようにソケット状の関節では無いため、骨性の支持力は無く、関節の支持を靱帯や周囲筋肉に依存しています。

 

※ 肩鎖関節の役割
 肩関節の骨格を構成している上腕骨と肩甲骨は、鎖骨により体幹の骨格との連結を成しえています。従がって、肩鎖関節は、上肢を支える唯一の骨格ともいえます。
 この肩鎖関節を損傷すると、上肢を支える支柱を無くすこととなるため、当然に上肢全体が下垂し、肩関節を軸とした上肢の運動機能も著しく低下します。
 また、上腕の運動に際し、鎖骨も連動して軸回旋や、胸鎖関節を軸とした上下前後の運動を行い、上肢を支えながら肩甲骨と上腕骨の連携がスムーズな動きとなるよう補っています。
 このことからも、肩鎖関節が上肢の運動機能にたいする重要な役割を有していることが分かると思います。

※ 鎖骨の成長
 身長に係わる骨(下肢や脊柱)の成長は、10代をピークに20才までに完了しますが、鎖骨は27〜28才ぐらいまで成長し続けます。そのため20代前半から徐々に身体の横幅(肩幅)が大きくなります。

 

 肩鎖関節を直接接続しているのが、肩鎖靱帯(けんさじんたい)です。また、鎖骨の下縁には、円錐靱帯(えんすいじんたい)と菱形靱帯(りょうけいじんたい)が存在し、肩甲骨の烏口突起 (うこうとっき)と連結しています。この円錐靱帯と菱形靱帯を合わせて、烏口鎖骨靱帯(うこうさこつじんたい)と呼ばれることもあります。
 

2012年3月25日日曜日


ご存知でしょうか。 今、この瞬間も犬や猫が安楽死とは程遠い方法で、処分され、その数は年間で約16万匹(2003年度推定)にものぼります。

「犬がいうことを聞かないから」
「犬を飼えなくなったから」
「飽きたから」